産後2〜3年の間に夫婦の仲が冷え込む産後クライシスは女性だけの問題ではなく、夫婦の問題。
産後クライシスが原因で離婚。。。なんてことになる前にできることがあるはずです。また、産後クライシスは一時的な症状でもあるので、時間が解決してくれることもあります。
一人で抱え込まずにパートナーや家族、産科でお世話になった助産師さんなどに相談してみるのも一つの方法。
でも、一番はやはり夫婦で協力して産後クライシスを乗り越えることが、これからの二人にとっても大事なことではないでしょうか?
まずは、産後クライシスの原因を知って、夫婦で上手に付き合うためには、具体的にどのように対処をすればよいのか一緒に考えてみましょう。
目次
産後クライシスかも?と思ったら自己診断
産後クライシス症状セルフチェック
産後クライシスかも?と思ったら、まずは症状を確認。セルフチェックの項目をあげてみました。
以下のチェック項目に当てはまることはありますか?
- ちょっとしたことでイライラしてしまう
- 夫が手伝ってくれてもなんだか腹がたつ
- 夫に触れられると嫌悪感を感じる
- 産後、夫のことが好きになれない
- イライラしてつい子供にあたってしまう
- 最近、夫との会話が減った
- 夫から「子供を産んで変わったね」と言われる
- ヒステリックになることが増えた
- 言葉がキツくなったと感じる
- 辛い、苦しい、寂しい、などうつに似た感情を覚える
いかがですか?
より多くの項目に思い当たることがあれば、注意が必要です。
とはいえ、この状態がずっと続くわけではないのでご安心を。産後クライシスは、産後2〜3年の間に起こりやすいと言われています。
その時期が過ぎれば、あっけなく終わってしまった、というご夫婦も多いのです。
もっと簡単にチェックできるツールもご用意しています。試していただくには、下記の赤い文字をクリックしてくださいね。
産後クライシスになりやすい人ってどんな人?
ほどよく手抜きができない完璧主義ママ
では、どんな人が産後クライシスになりやすいのでしょうか?
それは。。。
ズバリ!!
何事も完璧にこなしたいきっちりとしたママです。
特に、独身時代、仕事でもきっちりと結果を出してきた女性。そんな人ほど、初めての子育てが思うようにいかないと悩みます。
なぜなら、そんな女性はこれまで自分一人で努力してがんばってきた人だから。
子育ては、自分が思っている以上に予定どおりにはいきません。ママ一人でがんばってもどうにもならないことばかり。。。
なれない子育てで産後クライシスにおちいった時こそ、夫の協力が必要なのです。
悩みを一人で抱え込んでしまう真面目ママ
「こんなこと言ったら、なんて思われるんだろう?」
夫に限らず、友達との間でもこんな風に思うあなた。そんなあなたは相手のことが気づかえる優しい人です。
でも、そんな人は自分の悩みを一人で抱え込んでしまいがち。
相手にとってはとても居心地のいい人ですが、我慢して自分を追い込んで疲れてしまうことも。産後クライシスで辛い時は、少しくらい自分本位になってもいいんです。
普段から夫とコミュニケーションの少ないママ
夫とは何も言わなくても分かりあえる。そんな風に思っているあなた。
二人だけの時はそれでもよかったかもしれません。でも、子育てとなると話は変わります。新米ママよりもっと新米なのは?
そう。パパ(夫)ですよね?
あなたが子供の成長を話したり、子育ての助けを求めなければ、夫はこれまでと何ら変わらない生活をおくります。
むしろ、子育てと仕事を比較して「俺だって家族のために頑張って働いている!」なんてことを言いだしかねません。
子育ては、仕事と比較できるものではないのです。
なぜなら、子供を育てていくということは、あなたと夫の二人の子供の人格を形成していくという、お金には変えることができない大きな使命だから。
だから、新しい家族を守るために、意識的にコミュニケーションスタイルを変えていくことも必要です。
産後クライシスの原因を知ろう!
産後のホルモンのバランスの影響
産後クライシスの原因はいろいろありますが、主な原因のひとつにホルモンのバランスの影響があります。
産後、女性は子育てをするために体が変化します。
例えば、こんなことはありませんでしたか?
出産直後、寝ようと思っても目がランランと冴えて寝付けない。
この現象は、女性にとって当たり前。。。。というのも、産後の女性の体は、赤ちゃんにおっぱいをあげるためにそういう風にできているのです!
(これは、私が出産したとき実際に体験したことで、体はヘトヘトで眠りたいのに眠れなくて困っていたら助産師さんが教えてくれました。)
産後の女性の体は、子育てにとても重要なおっぱいを出すためのホルモンが優位になります。そのため、精神安定の働きのある脳内物質の分泌が減り、イライラを引き起こします。
産後ママの性欲がなくなりやすいのもこのホルモンの影響。産後ママの体は、慣れない育児と家事との両立に疲れている上、赤ちゃんを育てるための戦闘モードに入っています。
だから、妊娠前とは違うと感じてしまうのです。
里帰り出産
出産時、里帰り出産をする人は多いですよね。その里帰り出産がなぜ、産後クライシスを引き起こす原因になるのでしょうか?
それは、夫との物理的な距離感。里帰りの期間は、夫婦が離れて暮らすため物理的に距離ができることで、コミュニケーションが取りづらくなることもあります。また、子供を出産することで、結婚前は男性と女性だったのが、父と母になり、お互いに異性としてみられなくなってしまう、ということがおこりやすい時期とも言えるでしょう。
それに加え、妻が里帰りしている間、独身時代に戻ったような気持ちになって夫が羽を伸ばしてしまうことで、育児を頑張っている妻との心の距離も大きく広がってしまうことも少なからずあるのです。
そして、夫は子供が生まれると妻が子供にかかりっきりになったと思い込み、その寂しさから浮気してしまうことも。。。
イクメンブームがもたらす影響
隣の芝生は青く見える。。。とはよく言ったもので。
隣の旦那はイクメンに見える!(笑)
イクメンへの憧れも、産後クライシスと大きく関わっています。でもね、ドラマに出てくるようなイクメンはほんの一握り。
ほとんどの家庭で、妻は夫の育児に対する姿勢に不満があります。隣の夫婦の状況を知らないだけで、だいたいの家庭はどこも似たようなもの。笑
もし、真のイクメンがいるとしたら。。。
それは妻が育てるものなのかもしれません。
産後クライシスは夫婦の問題。夫に協力を求めるには
今の状況を伝えよう!
産後クライシスを乗り越えるには、夫婦の状況をお互いに認め合うことがとても重要です。
なぜなら、本来男性と女性は脳の働きが違う為、何もしなければ分かり合えないものだから。
- まずは産後の女性の状態について夫に知ってもらいましょう。
先ほどもお伝えしたとおり、イライラや言葉がキツくなるのは、ホルモンの影響で、授乳が終わる頃になったら落ち着きます。
そのことを夫に伝えて、理解してもらいましょう。
夫婦でお互いを理解し合あおう
女性の体の働きについて夫に知ってもらったら、今度は夫の仕事の状況を理解してあげましょう。
男性だって、妻と子供のため、これまで以上に仕事を頑張らないと!と思っています。
だから、パパにはねぎらいの一言を。そして、
- 育児で助けてほしいこと、助けがなくても頑張れること(もしくは、やってもらったら嬉しいこと、嬉しくないこと)を明確にして伝えましょう。
言葉で伝えにくければ、お互いのやってほしいこと、やってほしくないことを紙に書き出して見せ合うのもいいですね。
夫に100%を求めない
育児において、パパが手伝うことをやめてしまったり、手伝うことすらしないのには理由があります。
それは、はじめてのことでわからなかったり、うまく出来る自信がないからです。誰だって、はじめてすることには不安がありますよね?
特に男性は男としてのプライドを守りたいため「できない」なんて言えません。だから、やらない(やれない)のです。
お腹の中で10ヶ月赤ちゃんを育ててきた女性と、赤ちゃんの顔を見た時、はじめてパパになった事を実感する男性とでは、親になったという自覚を持つ時期に時間差があります。
つまり、ママの方が親になる事を自覚する時期が少し早いということ。だから、赤ちゃんのことはパパよりも知っているし、本能的にわかることもあります。
一方パパは、赤ちゃんの顔を見て、抱っこしてみてはじめて父親になった事を自覚するのです。だから、全てがはじめてでほとんどが知らないこと。更に、ママは本能的にわかることでもパパにはわからないことだってあるのです。
だから、パパにあれして、これして、と言っても、わからなくてできないことも多いのです。パパがママと同じ感覚で出来ると思ってはいけません。具体的にやってほしいことを伝えて、100%を求めないこと。うまくできなくてもやってくれたことに感謝しましょう。
- やってほしいことは具体的にどうしてほしいのか伝えましょう。
- 一度にいくつものことを頼まず、一つできたらまた一つ、というように一つずつお願いしましょう。
- うまくできなくても、やってくれて「ありがとう」と伝えましょう。
以下の記事も参考になりますので、ぜひ、読んでみて下さい。
できないことを認めよう
ママとして妻として、完璧にこなしたい、まだまだやれる!と思っても、赤ちゃん相手に思い通りに行かないのは当たり前。
相手は生身の人間ですから。
たとえ、うまくいかなくても落ち込むことはありません。
- できない自分を責めてはいけません。大丈夫、出来るようになりますよ。
だって、ママ業は赤ちゃんと同級生。赤ちゃんの成長と共に、ママとしても成長していくのです。ほら、赤ちゃんだって、目に見えて成長してるでしょ?
だから、今はできなくても大丈夫!そのうちできるようになります。気楽にいきましょう。
まとめ
産後クライシスは、産後の女性特有の体の変化や、夫婦の育児に対する認識の違いによって起こることをおわかりいただけましたか?
これらの症状は一時的なものだということがわかれば、うまく付き合っていけるはず。
糸がもつれてほどけなくなる前に、対処していきましょう。
そして、赤ちゃんとパパにとって、あなたはオンローワンの存在。できない自分を責めないで!
今日も最後までおつきあいいただきありがとうございます。